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2015年4月21日火曜日

近況

PCを起動するのがおっくうで久々の投稿。

 縁あって句会に参加するようになった。古本屋の100円コーナーで句集を見かけた時に買うことがあって何冊か本棚にある。それをかみさんが覚えていて、俳句に興味がある人がいたら紹介して欲しいと相談されて私に声がかかったのである。読むことはあっても詠むのは何年ぶりか。参加する前にお話しをいただいた方とお会いして、兼題と言って句に詠み込む季語が3題出されること、合計6句提出すること、当日ブラインドで選句して採点されることなど説明をいただいた。会場が学士会館という由緒ある場所で、美味しい食事(アンドお酒)付きである。何かと週末の予定が詰まること、参加費が少々お高いなど、毎月の参加は難しいけれど貴重な機会なので続けていきたい。


即興演奏のこと。

 高円寺グッドマンのレギュラー企画「イノスボクス」は依然継続中。特に上野の東京文化会館試聴室で開催される「近況」にイノスボクスで参加したのは刺激的だった。それとは別に、阿佐ヶ谷Yellow Visionのセッション「Groover's Jam」に参加。これは高円寺グッドマンと被ることがあって毎回とはいかないものの楽しみにしているセッションの一つ。さらにもう一つ、近藤直司氏(B.Sax,T.Sax奏者)主催のセッションにも参加した。ワークショップもいい感じに続いている。


即興演奏の絡みで。

 つい先日、「モジュラーシンセミーティング」というモジュラーシンセサイザーが主役のライブとトークのイベントを見に行った。ひとつひとつは機能が限られているモジュールを思い思いにケースに詰めてケーブルで結線するシンセサイザーで、ひとつのテーマで集まっているのに、出演者ごとに全く異なる個性的な音楽が聴ける。そのトークの中で、ノイズの垂れ流しや完全即興演奏のやりっぱなしを音楽と呼べるのか否かという、議論というか課題というかが持ち上がった。私個人としては「今さっきのところおもしれー!」というのがあれば音楽として成り立つと思う。そしてもうひとつ興味深い話になったのは、「時々放電する魚が住む水場にピックアップ沈めてただ録音したアルバムの良さ」「風鈴を研究してて心地良かった」という点。尺八の「竹林を吹き抜ける風の音を表現するのが目標」という話を直結する。この話は言い換えれば「人が居ようが居まいが存在する音楽」で、量子論の「観察すると確定する」話にもなる。お客さんがいなくて出演しているイベントも然り(泣ける)。

2015年1月5日月曜日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

告知です。
1月17日(土)は高円寺グッドマンにてジャムセッションを開催します。
20時開演。1,500円(400円までの1ドリンク付き)

イノスセッションボクス 
(鎌田雄一as,プロデュース 森下雄介tp,etc,ディレクター)

なお、この日は既報の通りブラジルから来日中の音楽家 Paulo Dantasさんが参加されます。この日以外にもイベントに出演しますので、興味のある方はこちらもどうぞ。

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「滞在 - 活動 - イズ」 → 奥沢 3日間
2015年1月10日(土)~1月12(祝)
ギャラリー澄光
http://www5a.biglobe.ne.jp/choukou/

佐藤実 -m/s (アーティスト)
川口貴大 + 山口晋似郎 (hello, 音楽家)
鷺山啓輔 (映像作家)
Hidekazu Wakabayashi (音楽家)
安藤孝浩 (美術作家)
Paulo Dantas (音楽家 from Brazil)

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「こがね沼」
リオとカナガワのずぶずぶに、エクスペリメンタルな金曜日

2015年 1月16日 (金)
横浜 黄金町 試聴室 その 2
http://shicho.org
18:30オープン / 19:00スタート
料金: 予約/当日 2000円(1ドリンク 含む)

出演
Paulo Dantas (from  Brasil) +  池田拓実
佐藤実 -m/s
すずえり
関根澄人 + 磐元貴志


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帰省
 1月2日から一泊二日で帰省した。かみさんは2日から働きに出たので私一人で気ままなものである。静岡県西部の市まで帰るのに交通費をケチって熱海まで新幹線、その先は在来線とした。その道中、吉原駅でグッとくる列車が目に留まった。駅舎だったか看板だったか記憶があいまいだが、「岳南鉄道」と書かれていただろうか。あまり鉄道に興味がないのだが、電車にしろバスにしろ乗り物に乗るのが好きである(自動車の運転は苦手)。それで、帰京の際には少し早めに出て寄ってみようと思い立った。




 見ての通り日が落ちて暗くて車窓はあまり楽しめなかったけれど、一両編成の電車がガタゴトと走って無人駅を辿るのは風情があって、やはりグッとくる。乗客は多くはないものの生活に使っていると思われる方々が乗り降りする。私は終着駅まで行って戻って来た。この鉄道は富士に近い工場群の中を通るので、プラント好きにはたまらない路線だそうだ。工場が操業している日取りで行ったら夜景も映えると思われる。事実、夜景が綺麗な路線として紹介もされているらしい。いつもと一味違った帰省になって楽しかった……と、はっきり言って道中浮かれてツイートした内容そのままである。
http://www.fujikyu.co.jp/gakunan/home.html


死蔵状態の音楽機材を復活



 ズバリ、社会人になってある程度まとまったお金が入り始めた2000年前後に中古で買いためたシンセサイザー等々である。足立区の会社の寮に住んでいた頃は表に出して鳴らしていたけれども、杉並区に越して結婚もしてからは仕舞いこまれていた。去年の早春に引っ越したのを期にどうにか整理して、昨日になって一部とはいえ使えるようにした。仕事始めの前日にこのくらい動いた方が長期休暇明けのリハビリにもなろうと思ったが、なんと筋肉痛である。ここまで頑張ったのだから何か録音したら良いのだろうが、今の環境だとPCに録音が出来ず、カセットMTRとか、ポータブルレコーダーで録りっぱなしのgdgd音源が増えそう。まあ、それも2015年はおいおいやっていくとしよう。

それでは、
本年もよろしくお願い致します。

2014年12月23日火曜日

最近の出来事

だいぶ間をあけてしまいました。

 ブログ更新に使っているPCがエアコンの効きが悪い部屋にあっておっくうだったので。それはともかく、前回の更新から今までにあった事の中で最大のイベントは選挙。自分が候補者になって選挙に出ない限り、自分の考えに一番近い候補者・政党を選ばなければならない。そこで誰が良いのか玉石混交の情報から判断しなきゃならんわ、どうせ自民党には敵わんわと、非常に滅入る。しかも街宣がうるさい。特に東京8区には「怒」と書かれたのぼりを掲げ、馬鹿げた音量で怒鳴り散らす候補者(支援者?)がいる始末で、いつにも増してストレスがかかった。それでも投票に行きましたとも。


3年目突入のイノスボクス。

 イノスボクスというのは高円寺グッドマンで月に一度ライブに出演している即興演奏デュオ。私がトランペットと電子音、グッドマンマスターの鎌田氏がアルトサックスである。それが11月から怒涛のゲスト出演を得て、先月は木下正道氏、今月はjai氏にご出演いただいた。(撮影:吉本裕美子さん)




 次回は新年の1回目になるのだが、対バン不在でジャムセッションの日となった。そしてこの日はブラジルから来日している音楽家 Paulo Dantas 氏の参加が決定しており、奮ってご参加いただければ幸い。どうぞよろしくお願い致します。

1月17日土曜日20時開演 1,500円(400円までのドリンク付き)
イノスセッションボクス
(鎌田雄一as,プロデュース 森下雄介tp,etc,ディレクター) (みんな演奏しに来て下さい)

PauloさんのSoundCloud
https://soundcloud.com/pl-dnts


チェス

 先日、将棋の羽生善治名人が元チェス世界チャンピオンのガルリ=カスパロフ氏とチェスで対戦するイベントがあって話題になった。チェスはあまり日本人に馴染みがなさそうだが、海外の映画やドラマ、国内ではマンガやアニメで登場したりして目にする機会は意外に多いと思う。私がチェスに初めて触れたのは将棋とほぼ同時で30年近く昔の小学生時代。友人宅に立派なチェスセットがあって、駒をひっくり返すとフェルト面にどこに動かせるか書いてあったのを覚えている。正式にはキャスリングとアンパッサンという駒移動があるけれど、それは教えてくれる人がいなかったので抜きにして遊んでいたのだが、これがさっぱり勝てなくて友人内で最弱だった。将棋でも同じで駒のタダ取りが頻発するのだった。慎重さが足りなくて面倒くさがりでせっかちなのが浮き彫りなのだが、これはそのまま日常生活にも当てはまって苦労する。

2014年11月12日水曜日

夏と冬、どっちが好き?

まずは告知から。

11月23日日曜日は高円寺グッドマンにてイノスボクスのライブです。
今回はゲストに木下正道さんをお迎えします!
イノスボクス (鎌田雄一as 森下雄介tp,etc)guest木下正道(elc.)/吉野繁as ソロ
2,200円(400円までのドリンク付き)

https://www.facebook.com/events/859956574057264/



夏と冬、どちらが良いかと聞かれれば。

私は「夏」で即答。一年を通して体調が良いのも夏。反対に体調が悪いのは秋から冬にかけて。特に今年は10月に39度を超える熱を出したというのに、昨日からまた風邪をひいている有様である。
秋・冬の景色は好む。青空と雲のコントラストが好きなのでキリッと締まった時期に空を見上げるのはたまらなく良い。問題は、寒くないように厚着をするのが苦手でどうしたら良いのか分からない点。はっきり言って腹巻があれば良い。しかし売ってるところを見たことがない。そこで検索してみたら、オンラインショップでウエストウォーマーというカテゴリーがあるのを知った。これだ、これだよ。

この検索をしたおかげでサイトの広告が腹巻だらけ。こんなに要らん。



尺八を自作してみたい。

Twitter で尺八を自作させてくれるところがあるのを知る。

【一日体験】手作り「尺八」教室に参加してみた / マイ尺八から音が出た瞬間は泣きそうなほど感動的!

1000円からなのでとてもお安い。記事中に「1万円以上はザラ」とあるが、一般的な尺八は10万円以上がザラと言った方がより正確で、1万円程度というのは樹脂製だったり竹材を貼り合わせて整形した物ならある。ちなみに塩ビ管製はもっと安い。安い安いと貶めているようだがちゃんと音は鳴るので、それはそれで楽しいもの。この手作り尺八教室、近々行ってみよう。その時はここでレポートするかもしれない。

2010年から始めた尺八の稽古の方は少しずつ曲が増えて、今稽古しているのは雲井獅子という九州から伝わった曲。尺八古典本曲の中にもサブジャンルがあって、「獅子もの」とされている曲の一つと習った。私の場合、アマチュアとして趣味で演奏できれば十分なので、一曲演奏し通せれば出来不出来にあまりこだわらず次の曲に進んでくれる。それで今や8曲目。興味は尽きない。

2014年11月11日火曜日

またしても風邪

短期間に二度風邪をひく

先月39度を超す熱を出したにも関わらず、今日は鼻がぐずついてマスクをして出勤。マスクをしてるとより体調が崩れる感じがするのだが、窮屈さと、病原菌がマスクで濃縮されるというネガティヴなイメージからだろうか。

2014年11月10日月曜日

もっと気軽に

ブログの更新が負担になっておりました……

主な巡回先であるところの Twitter と Facebook は9割方スマートフォンからの利用。フリック入力に嫌気が差してくる前に書ききる文章量で投稿するのであまり苦に感じないが、ブログとなるとそうはいかない。ブログの投稿にそんな約束事はないのだが、短文ならいつも Twitter に投稿してるしと、ループに陥る。

いったん更新し終えてからここを書き足しているけれど、ほいほいと twitter に投稿するからいけないとつくづく思った。そうする代わりにここを継ぎ足し継ぎ足ししてみようか、とも考えた。秘伝のタレみたいな。twilog でも良さそうだが、ただ時系列に並べるのではなくて関係する段落に書き足すところに価値がある。読む方も Twitter や Facebook で強制的に目に触れさせられるよりは、気が向いた時にここを見に来る方が精神衛生上良かろう。

1年以上放置して改めて投稿してみて「あーそうだったわー」と痛感したのは、リンクが面倒くさい。下記に紹介したいブログがあるのだが、ちまちまと URL をコピーしてきてリンクの URL 入力欄にペーストするのは一つ二つなら良いが、多くなるととても煩わしい。



そういえば、Blogger に障害が発生していたのでは。

奥村晴彦氏の twilog 経由で「浸透いうな先生」なる人物を知る。ネットワークテクノロジーのうちでも DNS の問題点を取り上げ、山形浩生氏、高木浩光氏を彷彿とさせる切れ味を披露している。何しろ「インターノット崩壊論者の独り言」というブログがあるが、Google Public DNS (8.8.8.8, 8.8.4.4) 経由では見れないようになっているらしい。私が見に行くと「Your DNS is Safe.」と表示があって問題なく読める。そこに Blogger.jp のアクセス障害について書かれていた。ネットワークについてはからっきしの私にはほとんど意味が分からなかったけれども、結局のところ Google の更新忘れだったのだろうか。



イノスボクス、続いています。

高円寺グッドマンのマスターと始めた完全即興演奏デュオ「イノスボクス」、この11月で2周年。気張ってます。詳細は Facebook のイベントページにて。次回はゲストに木下正道さんをお迎えします。

高円寺グッドマン
11月23日(日)20時開演 2,200円(400円までのドリンク付き)
イノスボクス (鎌田雄一as 森下雄介tp,etc)Guest木下正道(elc.)
/吉野繁as ソロ


https://www.facebook.com/events/859956574057264/

2013年8月23日金曜日

ぐるっと回りこんで到達

最近「3月のライオン」というマンガが気に入っている。


今年の春、プロ棋士と最高峰のコンピュータープログラムが5対5で対戦した第二回電王戦が大きな盛り上がりを見せて、つい先日には第三回の開催決定が発表されたばかり。元来のプロ棋士同士の棋戦にしても、公式の解説がツイッターでリアルタイムに流れてきたりと、私としてはほそぼそと嗜んでいたのがドーン!と盛り上がっている。

取り沙汰される棋士の頭ん中。
アマチュアでも三段くらいのレベルになると、試合が終わった後でイチから駒を進められるという。更には、駒と盤がなくても互いに手を口で言うだけの試合も成り立つという。取った駒を使えるゲームにも関わらずである。見方によってはドン引きする能力ではないか。

一方で私はといえば。
近頃はフリーセッションに参加する場が増えて、その場その場でガッと出しきって燃えかすになっている。即興演奏なので何をやったかは大雑把には覚えていても、よほどうまくいったところでもないと後で事細かに思い出すことがない。
そしてここに結びついたのだが、そんな即興演奏の後では演奏した内容を紙に書こうと思ったら、白い紙にただ線をのたくらせて終わる。「あ、そういえばオクターブの跳躍したっけな」とか、キーがあればキーの線上をふらふらする線になるだろう。それを棋士に置き換えると、家に帰ってから五線譜の上に一音一音キッチリ並べる事が出来ることになる。
ただし、何も縛りがない即興演奏と違って将棋は勝つための論理に沿うので、ブルースとかスタンダードジャズの進行にのっとった即興演奏の楽譜を書ける、といったところだろうか。

コンピュータプログラミングや電子工作。
そう。対極と言ったら安直だが、コンピュータープログラミングに対しては初めから五線譜に一音一音置いていく作曲家、DTMで楽曲を構築していくトラックメイカーもこちらになるだろう。もっと直接的には、アルゴリズムを以ってして音楽を作るアルゴリズミックコンポジションはその最たるもの。

そして、稀にハイブリッドなパフォーマンスを見せる人がいる。

2013年4月7日日曜日

アナログゲームをやりたい

昭和50年生まれ、文科系に偏った趣味を持つ生涯……
いきなり何を言い出したかと言えば、ここ数日の間にかみさんが動画サイトのクトゥルフTRPGリプレイ風動画に大ハマりしている事に端を発する。書き出しにあるとおりの年齢である私にとって、「クトゥルフの呼び声」を最初に目にしたのはかれこれ20年くらいの昔、マイコンBASICマガジン誌面上である。


このころはTRPGで言えば「ソードワールド」が全盛期、「ロードス島戦記」のOVAなどもあってちょっとしたブームだったのを記憶している。ちなみに、「ロードス島戦記」は音楽を菅野よう子氏が手がけた最近のものではなく、萩田光雄氏によるもの。先ほどWikipediaを引いたら「シクラメンのかほり」の編曲でレコード大賞編曲賞を受賞とあって驚いた。リアル厨ニだった当時、友人からサントラを借りて大いに気に入り、別の友人からはピアノ譜を借りてYAMAHA PORTATONE PSR-210で練習したのを思い出す。今なら再習得中のトランペットとか稽古中の尺八でメロディーを演奏できるかも。

閑話休題。
どうやら「這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)」がクトゥルフ神話に光を当て、ずっと下火だったTRPGに油を注いだ形になってかみさんの目に触れたようである。その煽りを食って、前述の通りベーマガでTRPGの記事を読んで以来は神話生物やSAN値といった周辺知識ばかり吸収していたところから脱却して、20年越しにH.P.ラヴクラフトの原作を読み出したところである。


失礼ながらTRPGについては、プレイヤーの世代が私と近くて、今までずっと続けてこられたか、まわりに一緒にプレイできる人がいなくてくすぶっていたのがインターネットの力を得てオンラインセッションを始めるといった経緯をたどった、ぶっちゃければ枯れた分野だと思っていた。ところが、ここ1〜2年でもっと若い世代にも認知されてきているようだ。めでたい!

もう一つの潮流。
ご多分に漏れず近くにTRPGをプレイできる友人がいなかった中高生時代が過ぎ、大学生になったころに流行り出したのが「マジック:ザ・ギャザリング 」。今でこそ様々なトレーディングカードが発売され、テレビゲームで有名な某メーカーが参入して一大ブームになった時には、「お金を刷っているようだ」と言わせるに至った不況知らずの分野であり、ゲームのシステムから販売形態まで丸ごとお手本となった黒船製品である。こちらはTRPGと違ってなんどかプレイした事があるのだが、つい先日Wikiサイトを見に行ったら、私が覚えた当時の用語が「廃語」にカテゴライズされていて泣けた。とはいえ、重厚なイラストと世界観が好みで、国産のアニメイラストにまったく馴染めないでいる私には、MtGが唯一の選択肢であることが変わらないでいる。
とはいえ、何も知らないまま保守的でいるのは良くないので、ブシロードの製品やプレシャスメモリーズと比較してみたところ、販売形態は言わずもがな、ゲームシステムも1ターンが複数のフェイズに分かれている点、基本ルールよりカードのテキストが優先されるアグレッシブなゲーム性などはそのまま引き継がれているものの、各々の世界観に合わせた細かいアレンジがきちんとしていて好感が持てた。ファイナルファンタジーもドラゴンクエストもシムシティーもみんなオンラインゲームになったけれども、アナログゲームもまだまだ捨てたものではなかった。


2013年1月26日土曜日

2013年(平成25年)になりました

昨年度中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 

 半年ぶりの更新となってしまった。何故こうも間が開いてしまったかと言えば、PCを起動する回数が減ったの一言に尽きる。PCで作業をしていれば何かのついでに更新するのだが、そもそもPCで作業することが減ってしまったのである。もちろんスマホ(XPERIA Pro)と、特に昨年10月ごろからタブレット(REGZA Tablet T-100)のせいである。コンピュータでやることの大半はインターネットの閲覧とメール、特にTwitterといったSNSの利用で、それらがスマホやタブレットでこなせてしまう。ならばブログ更新もスマホでやれば?とお思いかもしれないが、いくらハードキー付きのXPERIA Proとはいえ長文の入力はなかなかに厳しい。それでこの体たらくである。

 11月から高円寺グッドマンで、マスターの鎌田雄一氏と即興演奏のライブをレギュラーで務めるようになった。それまではしばてつ氏の「近況」に声をかけていただいて出演していたのが、高円寺グッドマンで毎月の出演。鎌田氏のアルトサックスと私のトランペットを軸にして、くすぐりでPCや自作の電子楽器など準備して毎回異なる趣向で上演するように心がけている。

第一回


第二回


 さて、話が冒頭の「PCを使わなくなった」という点と関係してくる。この高円寺グッドマンの即興演奏ではPCを使って音を出している場面がある。PCで音楽を作っているのなら冒頭で書かれている事と矛盾しそうなものだが、このPC、MS WindowsやApple OSXなどではなく、マウスで操作するGUIをインストール時に省いて仕込んだLinux(Slackware 14.0)である。スペックはPentiumIII800MHzにメモリは確か512MB、発売されたのは2002年というIBM ThinkPad s30iという代物だ。無線LANでインターネットに接続出来るが、日本語の入力と表示も省いているので、ブログの更新はおろか普通にホームページを見たりメールのやりとりは出来ない。つまり、ちょっとしたプログラミングと音楽用に調教調整したPCとなっている。私は「愛すべきスカムPC」と呼んでいる。

 今年はこの愛すべきスカムPCで「かわいいプログラミング」を心がけたいと考えている。以下はFacebookに投稿した文章。

以前から、コンピュータプログラミングは本来かわいいものである、という思いがある。色番号を1つずつ変えながら文字を表示していくとか、目玉焼きの絵を描くとか、昔は簡単に書けたプログラムが、今ではそう簡単には書けない。恐らく似た思いを抱いているのであろうプログラマがWindows環境でN88-BASICを再現するようなソフトを公開したり、PCではなくニンテンドーDSiでリリースされたプチコンは衝撃をもって迎えられた。つい先日はiOSでポケットコンピュータを再現したアプリがリリースされたばかりでもある。今年、かわいいコンピュータプログラミングがじわっと盛り上がるといいな、と期待している。

何かしらの成果は高円寺グッドマンのライブやネット上で公開したいと思う。どうぞよろしく。

──── 訂正 ────
うちのIBM ThinkPad s30 のスペックに誤りがありましたので訂正します。
CPU:PentiumIII 600MHz
メモリ:256MB

普段使っているPCのスペックを把握出来ていないことを露呈。

2012年5月21日月曜日

批評考ー追記ー

ある酒席にて
先日、ネット上で氾濫している批評を指して、本来批評とはそんなもんじゃないだろうという話題が挙がった。些細な事であっても即ネットワークに乗せられる昨今、批評と言いつつもそこに思慮が欠けてるんじゃないか、というもの。映画にしろ音楽にしろ浮沈に関わるが、その感想やら何やら書いて人に見せるのが気楽になって、無邪気と言えば無邪気だけれども、それに「批評」というラベルを付けられたものが問題で、苦くても薬だから飲めたものが、ただの苦い毒だったりするようだ。

36歳になって司馬遼太郎を初めて読んだ
食わず嫌いしていた司馬遼太郎を、誕生日が同じという理由で読み始めて、つい最近2作目を読み終えた。ちなみに1作目は「最後の将軍」、2作目は「覇王の家」。結果的にとはいえ、徳川幕府の最初と最後だけを逆順に読むという暴挙である。
司馬遼太郎という名前だけはよく見聞きする。そして、作品を読む前は小説だと思っていた。時代背景に沿って何某がこんな事をしたという史実を、渋くドラマ仕立てに書き上げたものなのだろうと。NHKが毎週日曜日の夜に放映している番組を大河ドラマと言っているわけだし。ところが実際に読んでみると、この作品の魅力はドラマチックな文章にあるのではなく、司馬遼太郎の批評眼にあるのがわかった。人物評、政治評、戦術評が織り交ぜられている。ドラマは読んだ私の頭の中で勝手に出来上がっていく。「なるほど、そういう事か!」と驚いた(どんだけ今更)。

ひとつテーマがあるので自分でも書いてみる
よしじゃあ自分でも書いてみよう!と思い立つ。まずはっきりさせておきたいのは、「批評」と「批判」の違い。調べてみると両方ともほぼ同じ意味だったのが、習慣で「批判」の方がネガティブな文脈にしか使われなくなっている現状がある。それがどうも私の印象だと、「批」の字に引きずられて「批評」もネガティブな事を書けば良いもんだという雰囲気がある。冒頭で「そんなもんじゃない」と話していたのがその点で、それには抗って、良し悪し両面を忠実に書きたいと思っている。後ほどか、後日か、ここに追記して添付する形で公開してみたい。

批評「2012年5月20日 ライブ vol.5
批評ってこれで良いのだろうか……これが批評されれば本望。

2012年4月13日金曜日

結婚でドタバタ

平成24年4月1日、入籍しました。
年度初めが日曜日というハレの日としてなかなか良いんではないかと思ったが、しかし、世間一般にはエイプリルフールでお祭り騒ぎである。ネタだと思われるリスクは承知の上で、さらりと「婚姻届を提出して入籍しました」とかなんとかツイート──自動的にFacebookにも投稿──した。これがまずかった。
業界騒然(笑)
談:池田拓実氏(第4回AACサウンドパフォーマンス道場優秀賞受賞)
お祝いのお言葉をたくさん頂いた中には、恐れ多い方々から「ネタかもしれんが、とりあえずおめでとう。」のようなコメントも寄せられ、当の本人は慄然。とにかくお詫びと共に、役所でもらった婚姻届の預り票の写真を添付して本当である旨を訴えるという、なんともみっともない事になった。

このようないきさつを一笑に伏して頂ける事を願いつつ、
今後ともご指導いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。


おかげで、エイプリルフールを全く楽しめなかった件
去年のネタは今でも憶えている。「ふえるワカメちゃんが細胞分裂で増える」というのがそれ。私のエイプリルフールは紛らわしさのない大言壮語を旨としており、その時はふえるワカメちゃんが2の10乗代目、20乗代目……と天文学的数値の世代交代を経て、飛行能力の獲得、人類とのハルマゲドン、そして融合という弐瓶勉氏に影響を受けたオチまで付けて連投、独り悦に入る、というのが去年のエイプリルフールだった。今年も去年に劣らないネタをひねりたかったのだが、とてもそんな余裕がなかった。来年こそは。

2012年1月3日火曜日

本年もよろしくお願い致します。

ほんと、よろしくお願い致します。
2010年から2011年の年越しは12月30日に京都へ行くことを思いついて即夜行バスのチケットを取得、nine hours というテクノなデザインのカプセルホテルで年を越したのだった。

2011年から2012年の年越しは高円寺のアパートで過ごして、初詣はどうしようかなとぼんやり考えていたところ、近所に馬橋稲荷神社があるじゃないか!と気づいて交際相手を連れて行ってみた。参拝を終えて長く続く列を横目に帰っていたら、KO.DO.NA氏もお二人で来られていた。KO.DO.NA氏は会うといつも生傷が絶えないというか血塗れである。この男、棺桶に片足を突っ込む状況に至っても、もう片足はいつだって火を噴くフットペダルに掛かっているのは間違いない。以下、リハーサル風景である。

「喉乾いたな……ビールだあ?小便じゃねえか!ガソリン持って来い!!」

そう言って渡されたウイスキーをストレートで空けると、間髪入れずに叫ぶ。

「次は分かってるだろうな?ニトロだニトロ!……遅え!!」

そうやってふんだくったスピリタス(alc.96%)に一度トランペットのマウスピースを浸してからやおら飲み干し、血走った目で口元に笑みを浮かべながらトランペット本体にマウスピースをセットする。この時には既に即時対応が可能な状態でフットペダルに足が掛かっているのである。下手な動きを見せるな。




何卒、よろしくお願い致します。
1月1日から2日にかけて静岡の実家で一泊。その間に掛川花鳥園に行って来た。何年か前からフクロウやミミズクで有名な植物園兼動物園としてテレビでも登場するそうで、1日3回のショーに、フクロウやワシを手に留まらせてもらえるコーナー、あと、ドクターフィッシュ(ガラ=ルファ)が放してある水場に手足を漬けるコーナーなどなど、みどころ満載である。お近くに行かれる事があれば、ぜひ立ち寄られることをお薦めしたい。

花鳥園からの帰りには地元の喫茶店に寄った。個人経営のお店で1月2日で開いてるのだから助かるが、本当のところは最初素通りした。さすがに他のお店が開いてなくて引き返して入ったのである。それが MAM'SELLE という喫茶店。私が通っていた中学校に近く、高校卒業まではよく意識にのぼったお店だが、大人の雰囲気漂うお店でとても足を踏み入れることが出来なかった。ただ一回だけ20年くらい前に、高校OBが出演するコンサートで入ったことがあるのみ。それで今回寄ってみたらとても感じが良く、それでいて良く見ると気合いが入ったジャズ喫茶で驚いた。帰省の折にはぜひ立ち寄りたいと思っている。

2011年12月25日日曜日

気がつけば師走

今月も徹夜がありましたとも。
仕事が終わらなかったという理由が一番だが、12月下旬、それもクリスマスを含む3連休直前の金曜日という日で、仮に終電間際に仕事をやり遂げて間に合ったとしても電車に乗るのは非常にためらわれたのである。忘年会でお酒を召した方々が主成分の満員電車、自分もその一員ならこっちのものだが、直前までギリギリの仕事してて乗り合わせるのは罰ゲームとしか言いようがない。結果的に仕事が朝までかかったので杞憂に終わったのだが、だからといって仕事が徹夜になるのはやるせない。


スマートフォンをチェンジ。
2年縛りで使い続けている htc HT-03A。日本初の Android ケータイで、型落ちになったのを半額で契約して使っているのだが、アプリの更新をすると徐々に本体の調子が悪くなってきたように思い、さすがにバージョン1.6を使いつづけるのは苦しいと思えてきた。それにしても Mac OSX の 10.4 から 10.5 の時といい、Android の 1.6 とその後のバージョンといい、下位互換を捨てるまでの期間が短く感じる。携帯電話に限らずIT絡みの製品は買い替えのサイクルが短くて、買った物なのに借り物のようで、どこか所有感が乏しい。

前置きが長くなったけれど、htc HT-03A から Sony Ericsson Xpria Pro になった。「買い換えたくて候補を挙げている」とツイッターにつぶやいたら友人から安く譲っていただけることなった物で、国内で販売されているものと思っていたら違った。使えるのはわかったのだが、通常のスマホ用定額サービスが受けられず、PCに繋いでデータ通信をする方の上限額にされる恐れがある。そうなると3,000円高くなるので契約や設定に慎重にならざるを得ない。そうまでしてなぜ Xperia Pro なのかといえば、キーボード付きが欲しかったのである。


音楽のこと。
相変わらず、気力さえ湧いてくれればトランペットと尺八の音だしはする。週末はなるべくスタジオを2時間借りてそれぞれ1時間使って練習するのだが、平日は冒頭の通り仕事が忙しく帰宅時間が不安定で、ワンルームアパートとあっては音だしが出来ない。したがって非常に遅々とした歩みとなっている。ただ、しばてつさんの「近況」や篠原眞氏を迎えたJMLレクチャー、前衛音楽室など、触発される場があれこれあって細々とではあるがモチベーションを保てている。

それより、本とCDが増えた。本は「現代音楽キーワード事典」「日本の電子音楽 増補改訂版」「さわり」。前者2冊は資料の意味合が強く、「さわり」は琵琶奏者の鶴田錦史の半生が綴られた好書。CDでは私が方法マシンの一員だった時に手順派公演で演奏された箏奏者の西陽子さんの「月夜の海」と、中ザワヒデキ音楽作品演奏会で演奏されたトランペット奏者の曽我部清典さんの「透明な孤独」、MAYAさんの「Unknown Landscapes」、山根明季子さんの「水玉コレクションNO.06」と、現代音楽寄りとなっている。なっているんだけど、これはもう出会いとの相乗効果。クラブミュージックは情報入手が手薄で、もうずっと低空飛行中。10年以上聴いている手持ちの音源を相変わらず聴く。

2011年11月27日日曜日

近況

いつの間にか11月もあと数日。
前回の更新で新たな契約を得て職場が変わることを書いて2ヶ月が過ぎようとしている。それで新しい仕事がどうかと言えば、最初の1ヶ月は特に困難な局面はなく順調だったのだが、次の1ヶ月の間に事態が悪化して、1週間の間に徹夜が2度あった。それも通常なら始発で帰ったらその日はお休みにするのが、帰ってシャワー浴びて2時間ほど寝たら出勤して終電で帰宅という強行軍である。もちろん、工数の見積りからスケジューリングは定時内の想定で予備日も設けて立てられるのだが、10年以上この業種に携わってきて、残業が100時間を超える月が含まれなかった事がない。暇な時は本当に暇で、夏に「ちゃんと簿記の資格取るか!」と勉強していたのがまたもや吹っ飛んでしまった。

尺八の稽古。
月に一度の尺八の稽古は欠かさず通っている。毎日の練習も欠かしたくないが、連日帰宅が日付をまたいでいる状況にあって無理な話。朝練という手もあるが、とても起きられない。幸いというか本来なら当たり前なのだが、サービス残業への風当たりが強くなってきちんと管理されるようになった結果、代休を取得してスタジオで練習するようにしている。
練習する曲は菅原久仁義氏の著作「なるほど・ザ・尺八 尺八入門」を卒業して、古典本曲の「本調」をどうにか通せるようになり、箏曲で有名な「六段」をちょっとだけやったけれど、今は「手向」をメインに教わっている。そして、やっぱり古典は面白い。例えばドレミで言えば

ミ → ファ → ミ

というメロディーがあったとして、通常であれば

ミの運指 → ファの運指 → ミの運指

とするところを、

ミの運指 → ファの運指 → ファの運指のまま顎でミの音程を出す

という場面が続出する。最後のミの音はいわば無理やり出す音なのでくぐもった音になるのだが、それが古典にとって欠かせない音色なのである。中には音程を下げるのが難しい音があって、笑い話として「顔で下げる」というテクニックが存在すると言う。実際には音程が合ってないのに、グッと渋い表情を作って鳴ってるように感じさせてしまうというアレである(アレである)。ともかく、続けられる間は続けて行きたい楽器だ。

トランペットの練習。
こちらはもうはっきり言って筋トレ。誰が何と言おうと楽器を使った筋トレ。初級者向けのCD付き楽譜集を一冊買ってみたのだが、相変わらず一曲通せず途中で頬が痛くなって鳴らなくなってしまうし、単音で言えば上のF(ソ)から高い音が辛うじて出るようになったくらい。鳴らなきゃ音色がどうこう表現がどうこう以前の問題で、そういう意味で筋トレ。もちろん、余計なところに力を入れず常に音楽的な意識を持って音色を作るように音出しをするのが大切なのは分かっちゃいる。救いとして、トランペットはプラクティスミュートやサイレントブラスといった便利アイテムがあるので多少気楽ではあり、即興演奏に参加するような時にトランペットが混ざると良くなるというお言葉も頂いて、今渡こそ諦めずに続けて行きたい。

鍵盤。
部屋に出して置けなくなってからというもの埃をかぶっている。スタジオを借りる時にピアノがある部屋にしてもらう事もあったけれど、お値段割増しになるので敬遠してしまった。シンセサイザーを使って小さいキーボードから鳴らすことも仕事が多忙を極めたころからモチベーションが下がってしまった。音源を枕元に積んでていつでも目に入るので、いつも心にひっかけてはいるし、何だかんだ言って好きである。問題は、音を出すまでの準備と後片付けに気が重くなる点……

2011年9月3日土曜日

ポンと放り込まれる

さかのぼって、祖母の法事で実家と行き来。
7月16日のこと(なんで前回書かなかったんだろうか)。四十九日の当日に交通費をケチって高速バスを使ったところ、大和田トンネルの事故で大渋滞にハマった。バスが地元に到着すること約束の4時間後。いつもなら家に連絡して迎えに来てもらうのだが、家族も親類も皆お寺かどこかに移動して家にひとっこ一人いないのは連絡があったので、タクシー拾うのも癪だし炎天下を8km近く歩いて帰ることにした。時間にして1時間。3月11日に5時間歩いたのに比べたら夏の盛りであることを差し引いてトントンだろうと。家に帰り着くと誰もいずに静まり返っている中、黙々と喪服に着替えて帰ってくるのを待った。なお、私は長男である。非常に気まずい。しばらくして皆戻ってくると急に賑やかになった。渋滞にハマって身動きとれなかった話は笑い話で済んだけど、当然両親はいい顔しなかった。

8月、仕事で急展開。
5月いっぱいで2年半勤めた客先から引き上げてからというもの、6月・7月とすることがなく、簿記や某ERPパッケージの勉強してるか、時折入る面談の準備などしていた。一度などはグローバル企業からのオファーで香港と電話で繋いで面談 in Englishという事案も発生したのが、その後、香港のリーダーがトラブルでクビになって立ち消えになることもあった。この時に入ってきた仕事の話はどれも切り出しは良いのだが、いざ面談の日取りをとなると延期になるなど徐々にトーンダウンしていって、結局先方の都合でご破算というパターンが続いていた。それが突如、既にうちの人間が入ってるところからヘルプというかもうエマージェンシーがかかった。というのも、共に働いていた協力会社さんが失踪してしまったというのである。この業界、こういう事がちょいちょいある。後に聴いたところによると本当に行方不明で、ご両親立会いの下で合鍵を使って部屋に入り、持ったままになっていたビルの入館証を回収したとのこと。それからまた数日して当人は実家に戻ったらしい。そのようなありさまで仕事に就いたところ、連日日付けをまたがる帰宅に土曜日も出勤など、楽々300時間超えの現場だった。

初盆で帰省。
定時退社の2ヶ月間から連日終電という振れ幅に参ってしまいそうなところ、お盆である。今年は初盆なので、実家ではJAの祭儀スタッフと協力して祭壇を設けたり、隣家衆と段取り決めたりと大忙し。田舎の法事はとかく規模が大きく、賑やかだけど出費も大きい。 ここで付け加えておきたいのは、私の地元では子供念仏「かさんぼこ」が続けられていること。インターネットで検索すると、静岡県内のごく限られた一地域に限られる伝統なので実家が特定されそうな勢いである。私自身、四半世紀前に経験している伝統行事で、夏休みの間に念仏(和讃とも言うらしい)を3つくらい暗記して、お盆当日の夕方に集合して初盆のお宅を尋ねまわり、夜中に戻ってくる。ヘトヘトになるのだが、行く先々でお菓子やジュースが振る舞われて、2日間終わると小学生に対してはかなりの報酬が出るので楽しみでもあった。今では夜に行動するので男子限定だったのが少子化で女子も参加するようになって、夜は危険とされてお昼に来るようになったのと、縁側や庭でもてなすのではなく、金一封と箱詰めの缶ジュースをわたして帰すようになった。安全第一とはいえ、やはり寂しい。

気がつけば9月。
仕事がやってもやっても減らない今の職場は、本来の仕事が取れるまでの繋ぎのヘルプという立場。この間も営業の努力も虚しく空振り続きだったのだが、5月末までいたところでご一緒した他社さんの方から私のところに電話が入った。仕事のお話があるけれど、御社から出してもらえないかというもの。それをすぐ営業に連絡すると、パイプがないところからいきなりの連絡なのでやや警戒していた。それが話を進めてみると、元請けとは取り引きしたことがあり、うちの営業と担当者で面識があることがわかった。そうとわかれば願ったり叶ったりの展開で、トントン拍子で話が進んだ。よかったよかった。しかし、どうもそこでも1人来なくなってしまった人がいるような話がある……

2011年7月24日日曜日

趣味は充実する

仕事がないと当然帰宅が早いわけで
定時上がり番長である。18時に退社して、部屋に着くのが19時前後。テレビ番組で言う所のゴールデンタイムではないか。平日のゴールデンタイムに部屋に居ることなんて、保守フェーズでよっぽど暇な時か今みたいに次の仕事が決まらない時くらいである。そうそうあるもんじゃない。と言って、テレビは見ないのだけれども。

地デジ地デジと騒いでいるのをよそに
そんな早くに帰って来てテレビを見ずに何をしているのか。PC に向かってツイッターと動画サイトを見てたらいつの間にか日付が変わっていた(その間5時間だと思うとゾッとする)事もあるが、最近は Processing と Chuck を連携したちょっとしたサウンドアートを作ってみたのと、楽器の練習、周期的にプレイしたくなる Angband というローグライクゲームで遊ぶ事が多い。Angband というゲームは20年も前に作成されたフリーソフトで、デフォルトでグラフィックも音も無く、文字だけで全てを表現した RPG。映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作となった「指輪物語」の前史にあたる「シリマリル物語」を下敷きにしている。詳しくはウィキペディア*ではなく*、アンサイクロペディアを参照してほしい。実は「指輪物語」は9巻(+追補編が1巻)もある事に尻込みして未読である。

途切れた趣味(?)が急浮上
今年に入ってすぐくらいだろうか、英語について「英語でツイッターに投稿して身につけよう!」といった類の本が気になりだして、「英語100語日記」という本を購入した。日記ではないが1日1ツイートを心がけて、添削してくれる友人がいたおかげで1ヶ月ほど続いただろうか。それが震災で頭から吹っ飛んでぱったりやめてしまった。それがここに来て英語で面談という事態が発生した。今更ジタバタしても仕方がないという気持ちが半分あるものの、「英語100語日記」が結構読みやすく出来てて、文型と時制は頭に入れておこうと頑張っている。ただ、これも友人から指摘されたことだけど、聞き取れないと始まらないんだな……

2011年7月18日月曜日

仕事がない時

仕事の方は、幾度かの面談と打ち合わせを経て
……決まっていない。困ったことに、未だに仕事が決まらないでいる。初めはいつもと変わらない面談で始まったのだが、回数を重ねる度に状況がややこしいという事に*面談する側が気づいた*という有り様。こんな事は初めてである。そんなこんなで1ヶ月半が経過してしまった。
さあ、仕事がない。といって、まだ30日くらい残ってる有給休暇を惜しげもなく投入する度胸もなく、自社の借り物の席で(客先常駐が長すぎて自席がない)簿記の勉強を始めた。3級である。思えば簿記にまったく触れたことがない状態で ERP の仕事に携わって、諸先輩方に揉まれてどうにかこうにかこなしてきた。そうして紛いなりにも仕訳の知識が身についていたので、参考書の前半はそう苦労しないで進む。手形から決算あたりから本腰を入れていく。

移り気が激しいもので
そうは言っても一日八時間近く簿記だけを勉強するというのは飽きる。飽きると頭に入らないものである。元々趣味が多い私だが、それに関して一つ持論があって、「興味を持ったその時に出来るだけ情報を集める」というのがそれ。音楽で言えばシンセサイザーに凝って雑誌やネットから欠かさず情報を仕入れていた時期があった。それが今ではジャズトランペットや尺八に興味が移っており、「シンセの新製品が出た」と聞くと一応チェックはするけれど音源方式や同時発音数といった基本的なスペックすらおぼろげ。そんなものである。話を戻すと、簿記の参考書を開いて勉強した気になれるのはせいぜい2時間。残りの時間、本を開いて目を開けてても、まるっきり頭に定着しない。

学校の授業って毎時間教科が違う
そんな当たり前の事を忘れてて、思い出すと当時の自分が眩しく見える。今でも頭がキレる人というのは様々な報告が上がってきても瞬時に頭を切り替えて、「ああ、それはですね」とさばく。そういうタイプはたいてい記憶力も良い。眩しいぜ。話を仕事がなくて簿記の自習をしてることに戻すと、時間の使い方をこれまでのようにプログラムの開発で仕様を考えるとか必要な資料をまとめるといった一色に染める一日ではなく、ある時間は簿記、その後は Java をメインにプログラミングを勉強する事にした。Java は需要がありそうなのだ。あとはこっそり個人的な興味で関数型言語、中でもエディタの Emacs に付属している Emacs Lisp を動かしてみる。Lisp はカッコだらけでかっこ悪いと悪名高い言語だが、使うカッコは丸カッコ一種類のみだし、慣れれば大したことない。次の仕事が決まるまで、そんな一日を過ごしていく。

2011年6月27日月曜日

訃報など、この1ヶ月間

5月29日(日)、祖母が他界した。享年95歳。
当時通っていた客先が5月いっぱいで契約満了となり引き揚げ、6月最初の週を休暇にあてる予定でいた。それが、5月30日(月)の午前を客先の引き揚げとご挨拶にあてて午後はそのまま帰省、本来の最終日である翌31日は忌引きという、少し変則的なことになった。なお、日曜日に連絡をもらったその時に帰省する気持ちがあったのだが、親から「慌てて帰って来るな」と言われたおかげで、踏みとどまって綺麗に仕事を片付けることが出来たと言える。さすがは親である。

前後して5月14日(土)、尺八の先生である松本宏平氏の古典本曲演奏会。
事前にスタッフとして会場の設営や受付を手伝ってほしい旨を伺っていた。会場が寂円寺というお寺なのでジーパンにTシャツという訳にはいかず、ややフォーマルな服装で臨んだ。演奏会は古典の演奏と各曲の説明に尺八の説明、尺八の演奏にまつわる歴史といった講座をミックスしたもので、身内で言う事ではないけど言わせてもらうと、とても充実していた。次回が予定されているので、ご来場いただけると楽しめるのではとお薦めしたい。それと、服装はご自由に。わりと大丈夫。

「古典本曲の現在」VOL.2
@寂円寺 至心閣(文京区)
OPEN/START - 13:30/14:00
CHARGE - 1500YEN(檀信徒様500YEN)

古典本曲の演奏会があって、実家で葬儀があって、6月。
2週目から出社したものの仕事が決まらず、なんともうすぐ7月という今の今までほとんどが自習というありさま。営業曰く、震災後にシブくなったらしい。ただし、震災以前からあった話にしても単価があまりにも安いなど、いいニュースがとんと聞かれない。そうこうしているうちに夏風邪をひいた。これがまた、治ったと見せかけて盛大にぶり返し、非常に治りが遅い。たまりかねて病院に行ったところ、鼻炎が見つかった。折しも猛暑続きで、布団をかぶってガッツリ発汗するのはいいが体力の消耗も半端ではない。しまいには、祖母の葬儀と、その後でたまたま見つけたエッセイマンガ「坊主Days」「お寺とみんなの毎日」の影響で般若心経の暗記に挑戦してみた。半日でやっと1/4ほど。歌詞や台詞と違ってほとんど意味が解らず、音というか字面というか、それだけで憶えるので先が長く気が遠くなる。それはともかく、風邪でこれほど辛い目にあったのは初めてかもしれない。皆様もどうかご注意を。

2011年5月1日日曜日

実行

5月になってしまった。
4月の前半は仕事が忙しかった。休日出勤もあり、内容もデリケートでタイトなスケジュール。それが終わると今度は仕事の密度がガクンと減って、集中力を維持するのが大変になった。そしてゴールデンウィーク。今の仕事を引き継ぐ方の方々は正念場で連日出勤されていて、引き継いで去る方の私は電話連絡があれば電話口で対応、よっぽどの事となればスクランブル発進である。


短歌を詠んでみた。
今の職場に昼休みになるとやってくる保険会社のお姉さん。お手製のペーパーを配ってるのだが、表面がスポーツ新聞から抜粋した記事で、裏面は新聞5紙のコラム(天声人語とか)を集めてコピーしたもの。転載許可を得ているとの但し書きがついている。このコラムを集めたもの、文章量が丁度良いのと各紙の読み比べが出来るのでとても気に入っている。1週間か1ヶ月でまとめて小冊子にして出版されたら買いたいと思うほど。
その中、読売新聞で取り上げていた「震災歌集」がとても気になった。まず、著者は俳人とのこと。それが3月11日のあの時から次々に沸き起こってきたのは短歌で、緊急出版に踏み切ったとある。何首か引用されていて、ダイレクトに突っ込んで来る言葉に驚いた(4月19日付 よみうり寸評)。その日が発売日で仕事帰りに大型書店に寄って買って帰って読んだ。それまで短歌といえば万葉集なり百人一首で、言葉の裏の意味が読み取れないと理解出来ない物だと思っていた。それが見たまま感じたままの言葉で詠まれているので、一首一首が弾丸の様である(蝉丸ではない)。
見たまま感じたままの言葉で、あとはちょっとの趣きのある言い回しがわかれば自分でも詠んでみたいと思った。すると、「震災歌集」のあとがきによればブログがあって既に多数投稿されているとのこと。さっそく見に行って、その数日後には投稿してみた。季語と歳時記より季語歳ブログ。今では2首掲載して頂いている。


尺八の稽古。
月に一度通っている尺八の稽古。昨年中に古典本曲の「本調」の楽譜を頂いたのだが、いまだに甲音(かんおん/1オクターブ高い音)が安定せず入門書を脱せずにいる。それは単に練習が足りないせいで、トランペットはプラクティスミュートや YAMAHA サイレントブラスを使って音を小さくできるけれど、尺八はそうはいかない。早く帰れた日は部屋でラジオの音でごまかしつつ音を出していたけど、今月はなかなかそういう時間もとれず、惨憺たるものだった。
しっかりしなきゃと思いつつニコニコ動画や YouTube で「尺八」を検索すると思った以上にヒットする。それぞれ特徴が出てて面白いのは、ニコニコ動画は日本の伝統楽器でアニメやゲームの曲を演奏してみたもの、YouTube では海外の方々が尺八に挑戦してアップしているものが多い。今回聴きたいのは「本調」という曲でなかなか見つけられなかったのだが YouTube で見つけたのは海外の女性が演奏しているものだった。その方のホームページがあって見に行ったところ、オーストラリアのシドニー工科大学で教授をしている博士。Max/MSP のパッチやらブレッドボードやら、コンピュータープログラミングと電子工作系のコンテンツが並ぶ。私は元々そっち方面をかじっていて、思いがけず再会を果たしたような奇妙な気持ちになった。


パンを焼いてみた。
これは何がきっかけなのか自分でもはっきりしない。昔「焼きたて!!ジャぱん」というマンガが(途中まで)好きだったのと、そこでも描かれていた「炊飯器で作るパン」が後に買った炊飯器レシピ本にも載っていたのと、ゴールデンウィークで時間に余裕が出来たのとが重なって「やってみるか」となった。結果から言えばカレーを作るより簡単。おいしく出来た。

2011年4月2日土曜日

花見

花見の頃合いはもう少し先だけど自粛だ何だと騒々しいので、ここはひとつ参考まで。

岩波文庫の「武士道」を読み直した。
震災以降どういう心構えでいたら良いのかまとまらないのと、不謹慎や自粛というのが私ら日本人に備わった美徳にあるとするなら、と。すると、花見を推奨していた。以下、引用。

創造者自身馨(かんば)しき香りをかぎてその心に新たなる決心をなしたもうたと記されたるを見れば[創世記8の22]、桜花の匂う好季節が全国民をその小さき住家の外に呼び出すに何の不思議もないではないか。たとい彼らの手足が暫時労苦を忘れ、彼らの胸が悲哀を忘れても、これを咎めるな。短き快楽が終われば、彼らは新しき力と新しき決心とをもって日常の業に帰るのである。

都知事がどう言ったのか改めて調べてみると「痛みを分かち合って連帯感を」と言っていて、あまり擁護したくない人なんだけど、この点はわかる。で、これらを両立するものがちゃんとある。

陰膳
その場にいない人の無事、亡くなられた方の冥福を祈って食事を用意するもので、マンガ「蟲師」で読んだ人もいるかと。ちゃんとお膳を用意するのは大げさにしても、ここはひとつ、盃なり缶ビールなり奉げて乾杯としたい。