2013年8月23日金曜日

ぐるっと回りこんで到達

最近「3月のライオン」というマンガが気に入っている。


今年の春、プロ棋士と最高峰のコンピュータープログラムが5対5で対戦した第二回電王戦が大きな盛り上がりを見せて、つい先日には第三回の開催決定が発表されたばかり。元来のプロ棋士同士の棋戦にしても、公式の解説がツイッターでリアルタイムに流れてきたりと、私としてはほそぼそと嗜んでいたのがドーン!と盛り上がっている。

取り沙汰される棋士の頭ん中。
アマチュアでも三段くらいのレベルになると、試合が終わった後でイチから駒を進められるという。更には、駒と盤がなくても互いに手を口で言うだけの試合も成り立つという。取った駒を使えるゲームにも関わらずである。見方によってはドン引きする能力ではないか。

一方で私はといえば。
近頃はフリーセッションに参加する場が増えて、その場その場でガッと出しきって燃えかすになっている。即興演奏なので何をやったかは大雑把には覚えていても、よほどうまくいったところでもないと後で事細かに思い出すことがない。
そしてここに結びついたのだが、そんな即興演奏の後では演奏した内容を紙に書こうと思ったら、白い紙にただ線をのたくらせて終わる。「あ、そういえばオクターブの跳躍したっけな」とか、キーがあればキーの線上をふらふらする線になるだろう。それを棋士に置き換えると、家に帰ってから五線譜の上に一音一音キッチリ並べる事が出来ることになる。
ただし、何も縛りがない即興演奏と違って将棋は勝つための論理に沿うので、ブルースとかスタンダードジャズの進行にのっとった即興演奏の楽譜を書ける、といったところだろうか。

コンピュータプログラミングや電子工作。
そう。対極と言ったら安直だが、コンピュータープログラミングに対しては初めから五線譜に一音一音置いていく作曲家、DTMで楽曲を構築していくトラックメイカーもこちらになるだろう。もっと直接的には、アルゴリズムを以ってして音楽を作るアルゴリズミックコンポジションはその最たるもの。

そして、稀にハイブリッドなパフォーマンスを見せる人がいる。