2015年4月21日火曜日

近況

PCを起動するのがおっくうで久々の投稿。

 縁あって句会に参加するようになった。古本屋の100円コーナーで句集を見かけた時に買うことがあって何冊か本棚にある。それをかみさんが覚えていて、俳句に興味がある人がいたら紹介して欲しいと相談されて私に声がかかったのである。読むことはあっても詠むのは何年ぶりか。参加する前にお話しをいただいた方とお会いして、兼題と言って句に詠み込む季語が3題出されること、合計6句提出すること、当日ブラインドで選句して採点されることなど説明をいただいた。会場が学士会館という由緒ある場所で、美味しい食事(アンドお酒)付きである。何かと週末の予定が詰まること、参加費が少々お高いなど、毎月の参加は難しいけれど貴重な機会なので続けていきたい。


即興演奏のこと。

 高円寺グッドマンのレギュラー企画「イノスボクス」は依然継続中。特に上野の東京文化会館試聴室で開催される「近況」にイノスボクスで参加したのは刺激的だった。それとは別に、阿佐ヶ谷Yellow Visionのセッション「Groover's Jam」に参加。これは高円寺グッドマンと被ることがあって毎回とはいかないものの楽しみにしているセッションの一つ。さらにもう一つ、近藤直司氏(B.Sax,T.Sax奏者)主催のセッションにも参加した。ワークショップもいい感じに続いている。


即興演奏の絡みで。

 つい先日、「モジュラーシンセミーティング」というモジュラーシンセサイザーが主役のライブとトークのイベントを見に行った。ひとつひとつは機能が限られているモジュールを思い思いにケースに詰めてケーブルで結線するシンセサイザーで、ひとつのテーマで集まっているのに、出演者ごとに全く異なる個性的な音楽が聴ける。そのトークの中で、ノイズの垂れ流しや完全即興演奏のやりっぱなしを音楽と呼べるのか否かという、議論というか課題というかが持ち上がった。私個人としては「今さっきのところおもしれー!」というのがあれば音楽として成り立つと思う。そしてもうひとつ興味深い話になったのは、「時々放電する魚が住む水場にピックアップ沈めてただ録音したアルバムの良さ」「風鈴を研究してて心地良かった」という点。尺八の「竹林を吹き抜ける風の音を表現するのが目標」という話を直結する。この話は言い換えれば「人が居ようが居まいが存在する音楽」で、量子論の「観察すると確定する」話にもなる。お客さんがいなくて出演しているイベントも然り(泣ける)。

2015年1月5日月曜日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

告知です。
1月17日(土)は高円寺グッドマンにてジャムセッションを開催します。
20時開演。1,500円(400円までの1ドリンク付き)

イノスセッションボクス 
(鎌田雄一as,プロデュース 森下雄介tp,etc,ディレクター)

なお、この日は既報の通りブラジルから来日中の音楽家 Paulo Dantasさんが参加されます。この日以外にもイベントに出演しますので、興味のある方はこちらもどうぞ。

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「滞在 - 活動 - イズ」 → 奥沢 3日間
2015年1月10日(土)~1月12(祝)
ギャラリー澄光
http://www5a.biglobe.ne.jp/choukou/

佐藤実 -m/s (アーティスト)
川口貴大 + 山口晋似郎 (hello, 音楽家)
鷺山啓輔 (映像作家)
Hidekazu Wakabayashi (音楽家)
安藤孝浩 (美術作家)
Paulo Dantas (音楽家 from Brazil)

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「こがね沼」
リオとカナガワのずぶずぶに、エクスペリメンタルな金曜日

2015年 1月16日 (金)
横浜 黄金町 試聴室 その 2
http://shicho.org
18:30オープン / 19:00スタート
料金: 予約/当日 2000円(1ドリンク 含む)

出演
Paulo Dantas (from  Brasil) +  池田拓実
佐藤実 -m/s
すずえり
関根澄人 + 磐元貴志


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帰省
 1月2日から一泊二日で帰省した。かみさんは2日から働きに出たので私一人で気ままなものである。静岡県西部の市まで帰るのに交通費をケチって熱海まで新幹線、その先は在来線とした。その道中、吉原駅でグッとくる列車が目に留まった。駅舎だったか看板だったか記憶があいまいだが、「岳南鉄道」と書かれていただろうか。あまり鉄道に興味がないのだが、電車にしろバスにしろ乗り物に乗るのが好きである(自動車の運転は苦手)。それで、帰京の際には少し早めに出て寄ってみようと思い立った。




 見ての通り日が落ちて暗くて車窓はあまり楽しめなかったけれど、一両編成の電車がガタゴトと走って無人駅を辿るのは風情があって、やはりグッとくる。乗客は多くはないものの生活に使っていると思われる方々が乗り降りする。私は終着駅まで行って戻って来た。この鉄道は富士に近い工場群の中を通るので、プラント好きにはたまらない路線だそうだ。工場が操業している日取りで行ったら夜景も映えると思われる。事実、夜景が綺麗な路線として紹介もされているらしい。いつもと一味違った帰省になって楽しかった……と、はっきり言って道中浮かれてツイートした内容そのままである。
http://www.fujikyu.co.jp/gakunan/home.html


死蔵状態の音楽機材を復活



 ズバリ、社会人になってある程度まとまったお金が入り始めた2000年前後に中古で買いためたシンセサイザー等々である。足立区の会社の寮に住んでいた頃は表に出して鳴らしていたけれども、杉並区に越して結婚もしてからは仕舞いこまれていた。去年の早春に引っ越したのを期にどうにか整理して、昨日になって一部とはいえ使えるようにした。仕事始めの前日にこのくらい動いた方が長期休暇明けのリハビリにもなろうと思ったが、なんと筋肉痛である。ここまで頑張ったのだから何か録音したら良いのだろうが、今の環境だとPCに録音が出来ず、カセットMTRとか、ポータブルレコーダーで録りっぱなしのgdgd音源が増えそう。まあ、それも2015年はおいおいやっていくとしよう。

それでは、
本年もよろしくお願い致します。

2014年12月29日月曜日

音楽の演奏との付き合い

大上段に構えたタイトルから振り下ろす

 12月27日、ウチダヨシノブさんが主催する「楽器を使わず♪ 音楽(おとあそび)表現ワークショップ」に参加した。リンク先に書かれている通り、楽器演奏の経験が無くても、楽器が無くても、音楽を楽しむことは出来るよ!という趣旨のワークショップである。まず最初に「音楽とは?」を各自思い思いに付箋に書いて壁に貼ることから始まって、ウォーミングアップからメインの「紙だけ使って音を出す」試みへと進む。ただ闇雲にガシャガシャやってては音楽の体を成さず、私が付箋に書いた「感情への働きかけ」が生まれない。そこでウチダさんがひとつリズムの約束を足す。それがきっかけに笑いが起きたりする。流石。
 私は今となっては楽器演奏の経験を持つ者である。今更リセットすることは出来ない。そんな私がこの手のワークショップに参加するにあたって最初に思い浮かぶのは「サバイバル」。私はアウトドアがからっきしダメなのだが、音楽だけは何とかしてみせるわ!この場合は私がやってみせるだけではなくて、やってみ?と巻き込むのが音楽の真価である。

 12月28日、高円寺マッチングモヲルにて「モジュラーシンセミーティングTokyo」を観に行った。飛び入り参加可能とあって私もセットを持って行くことも考えたが、この日はこの後にジャムセッションの参加を決めていたのでまたの機会にまわした。 モジュラーシンセサイザーというのは1つのモジュールは基本的に1つの機能しか持たず、そのモジュールを複数ケーブルで繋いでいって複雑な音を生み出す電子楽器。近年日本でもユーロラックという規格に則ったモジュールが手に入りやすくなって徐々に普及してきた。モジュラーシンセミーティングTokyoはそんなモジュラーシンセプレイヤーが一同に会して、ライブあり、トークありで楽しい時間があっという間に過ぎていった。内容もバラエティーに富んでいて、電子音響にダブステップのDJMIX、小林旭を熱唱という完全に予想外のパフォーマンスも!1月15日には高円寺ShowBoatで類似のイベントが開かれるそうなので、こちらも注目したい。http://showboat1993.wix.com/showboat1993#!20151/cufw
  上記のワークショップとは盛大に対極にあるようだが、モジュールの数や組み合わせが自由なのでたった3つの基本的なモジュールだけでもパフォーマンスが可能であって、お客さんを唸らせる。立脚している地点が同じなのだ。

 同日、阿佐ヶ谷YellowVisionにてジャムセッション「Groover's Jam」に参加。トランペット1本持って。多かれ少なかれ楽器の演奏に通じた面々の本気の戯れで、圧巻のライブである。ドラムとエレクトリックな楽器の音量に負けじと全身で音を吹き上げる。スケールに合わせられればもう少し文明的な音楽になったかもしれないが、そんな余裕は自ら消し飛ばして「音楽はなるようになるもの」を地で行った。とはいえ、各々得意なジャンルが厳然とあって、それに合わせたり、関係なしにぶっ込んだりのせめぎ合い。特にこの日のエスニックになったセッションに驚いた。クロマチックな楽器のプレイヤーがスケールに即対応していたのが凄い。かくいう私もフリーインプロヴィゼーションじゃ!とワルぶってみても、学生時代の基礎があってBachの標準的なトランペットなので、そう道を外した音にならない(道を外した音ってどんな音なのか)。
 つまり、カオスになり過ぎないところが音楽だった。カオスにしても音楽を感じられるものがあるけれど、それが出来る人間は限られてて、やってみるとむしろ難しい。

 仕事納め直後の2日間で濃密な経験をしたのだけれど、音楽演奏の門戸が広く開かれているのは間違いない。楽しめることが1つ増えるのが悪いことではないだろう。

2014年12月23日火曜日

最近の出来事

だいぶ間をあけてしまいました。

 ブログ更新に使っているPCがエアコンの効きが悪い部屋にあっておっくうだったので。それはともかく、前回の更新から今までにあった事の中で最大のイベントは選挙。自分が候補者になって選挙に出ない限り、自分の考えに一番近い候補者・政党を選ばなければならない。そこで誰が良いのか玉石混交の情報から判断しなきゃならんわ、どうせ自民党には敵わんわと、非常に滅入る。しかも街宣がうるさい。特に東京8区には「怒」と書かれたのぼりを掲げ、馬鹿げた音量で怒鳴り散らす候補者(支援者?)がいる始末で、いつにも増してストレスがかかった。それでも投票に行きましたとも。


3年目突入のイノスボクス。

 イノスボクスというのは高円寺グッドマンで月に一度ライブに出演している即興演奏デュオ。私がトランペットと電子音、グッドマンマスターの鎌田氏がアルトサックスである。それが11月から怒涛のゲスト出演を得て、先月は木下正道氏、今月はjai氏にご出演いただいた。(撮影:吉本裕美子さん)




 次回は新年の1回目になるのだが、対バン不在でジャムセッションの日となった。そしてこの日はブラジルから来日している音楽家 Paulo Dantas 氏の参加が決定しており、奮ってご参加いただければ幸い。どうぞよろしくお願い致します。

1月17日土曜日20時開演 1,500円(400円までのドリンク付き)
イノスセッションボクス
(鎌田雄一as,プロデュース 森下雄介tp,etc,ディレクター) (みんな演奏しに来て下さい)

PauloさんのSoundCloud
https://soundcloud.com/pl-dnts


チェス

 先日、将棋の羽生善治名人が元チェス世界チャンピオンのガルリ=カスパロフ氏とチェスで対戦するイベントがあって話題になった。チェスはあまり日本人に馴染みがなさそうだが、海外の映画やドラマ、国内ではマンガやアニメで登場したりして目にする機会は意外に多いと思う。私がチェスに初めて触れたのは将棋とほぼ同時で30年近く昔の小学生時代。友人宅に立派なチェスセットがあって、駒をひっくり返すとフェルト面にどこに動かせるか書いてあったのを覚えている。正式にはキャスリングとアンパッサンという駒移動があるけれど、それは教えてくれる人がいなかったので抜きにして遊んでいたのだが、これがさっぱり勝てなくて友人内で最弱だった。将棋でも同じで駒のタダ取りが頻発するのだった。慎重さが足りなくて面倒くさがりでせっかちなのが浮き彫りなのだが、これはそのまま日常生活にも当てはまって苦労する。

2014年11月29日土曜日

いろいろな楽器、楽器のいろいろ

まずは長らく告知してきたライブのご報告を。

 先日のイノスボクスのライブではゲストに木下正道さんをお迎えして、2セット目の前半20分がセッションに。私はトランペットと KORG monotron + KORG KP mini、高円寺グッドマンマスターの鎌田さんはアルトサックス、木下さんはカセットMTRにコンパクトエフェクター多数というもので、面白い演奏になった。木下さんはこれを書いている前日に初台オペラシティ内の近江堂で開催された松平敬さん(バリトン)の無伴奏コンサートで、無伴奏独唱曲「石をつむII」が上演されて拍手喝采を浴びるなど高い評価を得ている作曲家。とても貴重なライブになったと嬉しい気持ちでいる。


無駄に楽器を所有している。

 オタクやマニアと言われるタイプは概してコレクター気質であることが多いと思っているのだが、少なくとも私は該当する。もともとシンセサイザーが好きだったので、就職を機に中古のシンセサイザーを買い漁ったのと、Roland のサウンドキャンパスでオリジナルのクラブミュージックを打ち込んだ。当時公開していたホームページでは PC と外部音源の MIDI と LINE の配線図を掲載していたが、すっかり PC 一台で完結するようになった今ではやや痛いホームページに見えるかもしれない。思い出してみると、YAMAHA SY99 を入力用の鍵盤にして Roland SD-70 という AUDIO IO 付き SC-8820 互換機に打ち込んでいた。
 シンセサイザーは「シンセサイザーからどれか1台」で終わらない。各メーカー各製品ごとにキャラクターが全く違うので増えていく事になる。それと様相が異なるのがトランペットや尺八といったアコースティック楽器。これらは「トランペットからどれか1本」で大概事足りる。理想的には曲調によって明るい音色の物と暗い音色の物を使い分けたいけれど、まあ1本持ってて何を演奏してもおかしくはない。私の場合はシルバーの Bach だが、一応、Kunstul 製でラッカーのフリューゲルホルンとマルカート(下倉楽器のショップブランド)製でラッカーのポケットトランペットもあって使い分けをしてみた事もある。しかし、もっぱら Bach 一本で対応している。尺八も同様で、理想的には古典の場合には中を地や漆で整形していない地無し管、あるいは一尺八寸より長い二尺以上の長管が欲しいところだが、それも必須というほどではない。こちらは習い始めから1年ほど使ったプラスチック製「悠」と一城銘の竹製がある。「悠」はまったく侮れなくて、真面目に尺八をやってみようかな?という方にお勧めしている。

 
演奏する曲について。

 シンセサイザーは歴史上新しい楽器だし、トランペットは古くからあるけれどどんな曲を演奏してもほとんど問題にされないが、尺八などの和楽器は古典的でないと「けしからん」という反応をする方が少なからずおられる(ソースは動画サイトのコメント)。トランペットなどの西洋楽器なら良いのに邦楽器ではダメな理由を考えてみると、様々なジャンルが演奏されて来た歴史の長さと日本人の気質の相乗効果だと思う。慶野由利子さんから「楽器なんだから何を演奏したって良い」というお話を聞いて私もその通りだと思っているのだが、私は「古典は古典らしく演奏する」と付け加えたい。ポップスや EDM を演奏したっておかしくないが、古典を今時のアーティキュレーションで演奏するのは間違いだと断言する。まあ、ポップスや EDM の側で古典のアーティキュレーションが迷惑になる事もあるだろうから、楽器の可否と言うよりは作曲者の意図・演奏者の意図の問題だろう。

2014年11月21日金曜日

初めての新宿PIT INN

毎度の告知です。明後日の日曜日なんです。

11月23日日曜日、20時より高円寺グッドマンにてイノスボクスのライブです。
今回はゲストに木下正道さんをお迎えします!

イノスボクス (鎌田雄一as 森下雄介tp,etc)guest木下正道(elc.)
/吉野繁as ソロ 2,200円(400円までのドリンク付き)

https://www.facebook.com/events/859956574057264/



最近Twitterで気になっていたblacksheepを観に行った。

仕事帰り、しつこい咳に悩まされつつも小雨降る中を新宿PIT INNへ向かった。PIT INNは歴史的なライブハウスで、ジャズプレイヤーはここで演奏するのがステータスになっている。客席は整然と椅子が並んでいて、テーブルには灰皿が置かれていた。高円寺のクラシック喫茶「ルネサンス」も各テーブルに灰皿が置かれていて今となっては少し驚きもある。もて囃されていた時代を私は実際に体験していないが、その時代の雰囲気を今に残していると思う。灰皿だけでなく吸い殻の模造品があったら面白いかもね。

blacksheep は SF とフリージャズの融合をテーマにしたバンドと知り、私も一応 SF が好きだしペット吹きなのでいっぺん観に行ってみようと思い立った。アルバムは3枚出ており、西島大介氏がイラストを描いていたり神林長平氏が帯を書いていたりと SF 度はかなり高い。曲の方も SF 作品から着想を得たというだけあって、フリーキーな演奏でもはっきり起承転結があるおかげでストーリー性があった。ピアノ・バリトンサックス・トランペット・チェロという編成はかなり変則的だけれど、さすが皆さん腕が確かである。

翻って私の演奏はフリーインプロ。フリージャズでもテーマはあって、中間でフリーインプロになってもフックになるリフが入ってテーマに戻ってくるものだが、私のは徹頭徹尾フリーインプロ。それを面白いと思ったのだからそれで今後も追求していきたい。



それにしても咳がしつこい。

職場でもあちこちから咳をするのが聞こえてくるし、毎日ギッチギチの電車に乗ってる間にも聞こえてくる。加湿器を使い始めたものの少し遅かったかもしれない。のどに良い食べ物として、大根を細かく切ってはちみつに漬け、しみ出てくる水分でゆるくなったはちみつをいただくのが良いとのこと。明日にでもやってみようと思う。

2014年11月17日月曜日

攻殻機動隊2

毎度の告知です。今度の日曜日なんです。

11月23日日曜日は高円寺グッドマンにてイノスボクスのライブです。
今回はゲストに木下正道さんをお迎えします!

イノスボクス (鎌田雄一as 森下雄介tp,etc)guest木下正道(elc.)
/吉野繁as ソロ 2,200円(400円までのドリンク付き)

https://www.facebook.com/events/859956574057264/



日曜日の夜にふと攻殻機動隊2を読んだ。

2001年の発売された当時で、確かマウスパッドが付いていたもの。何度かひと通り読んだはずなのだが、1と違って結末ですら全然印象に残っていない始末である。原因は「雰囲気読み」をしがちな癖があるからに違いない。何が進行しているのか分からないがこの雰囲気が気持ちいい、というやつである。ちなみに「雰囲気読み」という語を検索したら出てこなくて私の造語になってしまうようだが、それはおかしい。施川ユウキ「バーナード嬢曰く」でグレッグ=イーガン「ディアスポラ」を取り上げて出ていたはず。それよりも前に押井守「イノセンス」の「セリフが難解」という感想に対する監督のコメントや、神林長平「戦闘妖精雪風」の後書きでも見かけた気がするが、そこらへんは記憶が曖昧である。
話を戻すと、昨日読んで初めて攻殻機動隊2がどんな話なのか理解した。平たく言えば、(便宜上の)主人公である荒巻素子が誰と戦っていたのか、昨日理解した。いやはや自分に驚く。今読んでなぜ理解出来たかは、間にテレビシリーズがあったり他の映画があって理解度が増していたのだと思う。それにしたって2のアタックシーンはマルチタスクで進行していて、やはり読んでて自分の亀っぷりにやきもきする。



まったりプログラミング再習得。

攻殻機動隊の話とは別に、今月に入って少しばかり openFrameworks に復帰しようかなと思い、その為にはリハビリが必要だと思ってプログラミングのチュートリアルから始めた。英語だけれどちょうど良い感じのドキュメントがあって重宝している。openFrameworks で何をするのか具体的なアイデアはまだないけれど、何か出来そうと思わせてくれるのが良い。ただ、Processing でもそうなのだが、あの幾何学的でやたらハイファイな雰囲気から逃れられないものかと思う。