2014年11月29日土曜日

いろいろな楽器、楽器のいろいろ

まずは長らく告知してきたライブのご報告を。

 先日のイノスボクスのライブではゲストに木下正道さんをお迎えして、2セット目の前半20分がセッションに。私はトランペットと KORG monotron + KORG KP mini、高円寺グッドマンマスターの鎌田さんはアルトサックス、木下さんはカセットMTRにコンパクトエフェクター多数というもので、面白い演奏になった。木下さんはこれを書いている前日に初台オペラシティ内の近江堂で開催された松平敬さん(バリトン)の無伴奏コンサートで、無伴奏独唱曲「石をつむII」が上演されて拍手喝采を浴びるなど高い評価を得ている作曲家。とても貴重なライブになったと嬉しい気持ちでいる。


無駄に楽器を所有している。

 オタクやマニアと言われるタイプは概してコレクター気質であることが多いと思っているのだが、少なくとも私は該当する。もともとシンセサイザーが好きだったので、就職を機に中古のシンセサイザーを買い漁ったのと、Roland のサウンドキャンパスでオリジナルのクラブミュージックを打ち込んだ。当時公開していたホームページでは PC と外部音源の MIDI と LINE の配線図を掲載していたが、すっかり PC 一台で完結するようになった今ではやや痛いホームページに見えるかもしれない。思い出してみると、YAMAHA SY99 を入力用の鍵盤にして Roland SD-70 という AUDIO IO 付き SC-8820 互換機に打ち込んでいた。
 シンセサイザーは「シンセサイザーからどれか1台」で終わらない。各メーカー各製品ごとにキャラクターが全く違うので増えていく事になる。それと様相が異なるのがトランペットや尺八といったアコースティック楽器。これらは「トランペットからどれか1本」で大概事足りる。理想的には曲調によって明るい音色の物と暗い音色の物を使い分けたいけれど、まあ1本持ってて何を演奏してもおかしくはない。私の場合はシルバーの Bach だが、一応、Kunstul 製でラッカーのフリューゲルホルンとマルカート(下倉楽器のショップブランド)製でラッカーのポケットトランペットもあって使い分けをしてみた事もある。しかし、もっぱら Bach 一本で対応している。尺八も同様で、理想的には古典の場合には中を地や漆で整形していない地無し管、あるいは一尺八寸より長い二尺以上の長管が欲しいところだが、それも必須というほどではない。こちらは習い始めから1年ほど使ったプラスチック製「悠」と一城銘の竹製がある。「悠」はまったく侮れなくて、真面目に尺八をやってみようかな?という方にお勧めしている。

 
演奏する曲について。

 シンセサイザーは歴史上新しい楽器だし、トランペットは古くからあるけれどどんな曲を演奏してもほとんど問題にされないが、尺八などの和楽器は古典的でないと「けしからん」という反応をする方が少なからずおられる(ソースは動画サイトのコメント)。トランペットなどの西洋楽器なら良いのに邦楽器ではダメな理由を考えてみると、様々なジャンルが演奏されて来た歴史の長さと日本人の気質の相乗効果だと思う。慶野由利子さんから「楽器なんだから何を演奏したって良い」というお話を聞いて私もその通りだと思っているのだが、私は「古典は古典らしく演奏する」と付け加えたい。ポップスや EDM を演奏したっておかしくないが、古典を今時のアーティキュレーションで演奏するのは間違いだと断言する。まあ、ポップスや EDM の側で古典のアーティキュレーションが迷惑になる事もあるだろうから、楽器の可否と言うよりは作曲者の意図・演奏者の意図の問題だろう。

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