2012年1月16日月曜日

Looperを作ってみた

金が無きゃ頭と手と時間を使う
エレキギター向けのコンパクトエフェクターの1つにルーパーという物がある。その代表格は BOSS の Loop Station シリーズ で、どんな物かはリンク先のデモあるいは Ustream の録画より「Hirasawa監視50000秒 2011/11/26 13:35」をご覧になると分かるかもしれない(機種は不明)。端的に言えば、録音するとすぐさま再生が繰り返されて新たな音を重ねることが出来る機械である。レコーダーと言えなくもないが、演奏の手を止めることなく簡単に多重録音が出来るのが大きなポイント。

そんなルーパーが欲しいには欲しいのだが、他のエフェクターと比較して少々お高い。やってることはシンプルなので、PC 上で簡易的な物が作れないかと pure data で作ってみた。


1つのパッチに複数トラックを実現するのではなく、1つ作ったらファイルをコピーして、録音する wav ファイル名を変えて保存したというインスタント仕様。その代わり、マシンパワーが許す限りコピーした分だけトラック数を増やせる。また、先日のブログに書いたように HTC HT-03A から OSC を飛ばしてスイッチングできるが、思ったほど使い勝手が良くないので、単純にどれかキーを叩いたら動くようにするかもしれない。

作成中にハマった落とし穴をひとつ。
録音は前述の通りハードディスクに wav ファイルとして書き出している。緑色の部分をクリックするとファイルへの書き込みから読み出しに切り替わるのだが、書き込みを終えてファイルをクローズする際にわずかながら時間がかかるため、再生を同時にしてしまうと読み出せないようである。それは宿命みたいなものなので、trigger でも早いらしく del 10(1/100秒の遅延)を挟み込んで一瞬だけ再生を遅らせている。

これを使って Ustream でパフォーマンスしようかと少し調べたけれど、Linux からは難しいみたいね……

2012年1月6日金曜日

使える事に使う

捨て置くには忍びない道具
去年まで、というのはほんの1〜2週間前までなのだが、携帯電話は HTC HT-03A を使っていた。すでに型落ちで半額になっていたところを購入して2年縛りで使い続けていたスマートフォンである。Android のバージョンは 1.6 からアップデート出来ず、いい加減くたびれたのでSIMフリーである SONY Ericsson Xperia Pro を友人から安く譲ってもらい乗り換えた。これで HTC HT-03A とはお別れ……

で終わりにしないのが貧乏性理系脳である。というのも、手の平サイズでタッチパネル・カメラ・3軸加速度センサー・デジタルコンパス等々を搭載し、電話回線がなくとも WiFi でネットワークに繋がる道具を放っておくなんて手はない。最近は書籍も充実してきた Kinect とは比べるべくもないが十分だろう。そこで思いついたのが、目覚まし時計兼 OSC を PC に送るコントローラとしての余生だ。


以下、専門的な記述が続く
まず、OSC というのは上記で Wikipedia にリンクを貼ったが簡単に説明すると、電子楽器やコンピューターに音楽情報を送ったり受け取ったりする通信プロトコルの事。ついでに、通信プロトコルというのは「こういう信号をやりとりすること!」と決められた規約である。電子的な音楽情報と言えば昔から MIDI があるが、それよりも柔軟性が高いことから様々なアプリケーションに実装されるようになって広がりを見せている。

そこでまず、世に出回るスマホとしては既にポンコツの域に入ってしまった HT-03A に TouchOSC をインストール、そこから送られてくる各種センサーの値を受ける PC 側のアプリケーションには当初オーディオプログラミング言語 Chuck を選択していた。しかし、メイン環境である 64bit 版 Debian Linux で動いてくれず(ソースからビルドしても不可だった)、急遽 puredata(pd) に変更。ところが pd で OSC を使用するには pd-extended という拡張機能をパッケージングしたものが必要で、これの 64bit 版バイナリパッケージが存在しないのである。こちらはソースからビルドすると動きそうなのだが、1歩進むとエラーでビルドが終了、対処して1歩進むと別のところでまたエラー。このあたりでいっそ OS を i386 版で再インストールしようかと思いつめた。

しかし、そんなことしたら1月7日からの3連休が吹っ飛んで、おまけに手段が目的になってしまう。pd-extendedのエラーログとビルドプロセスの構成を丁寧に見てみると、個々の拡張機能で分かれているディレクトリ下の configure を順に呼び出して個別にビルドしているらしい。ただし、pd 本体はどこかで configure そのものを生成しているらしく単発でビルド出来ない。そして、エラーになっているのは使う気のない映像関係。そうと分かればやることは一つ、pd-extended のディレクトリ配下にある OSCx ディレクトリを、別途ダウンロードした素の pd ディレクトリ配下にコピーして来て、pd を単発でビルドしたところで OSCx だけビルドしたのである。この OSCx のビルドでも pd ディレクトリツリーのどこに置くかがすぐに分からずトライ&エラーになった。そうまでしてようやく使えるようになったっぽいが……まだ HT-03A から試せていない。

2012年1月3日火曜日

本年もよろしくお願い致します。

ほんと、よろしくお願い致します。
2010年から2011年の年越しは12月30日に京都へ行くことを思いついて即夜行バスのチケットを取得、nine hours というテクノなデザインのカプセルホテルで年を越したのだった。

2011年から2012年の年越しは高円寺のアパートで過ごして、初詣はどうしようかなとぼんやり考えていたところ、近所に馬橋稲荷神社があるじゃないか!と気づいて交際相手を連れて行ってみた。参拝を終えて長く続く列を横目に帰っていたら、KO.DO.NA氏もお二人で来られていた。KO.DO.NA氏は会うといつも生傷が絶えないというか血塗れである。この男、棺桶に片足を突っ込む状況に至っても、もう片足はいつだって火を噴くフットペダルに掛かっているのは間違いない。以下、リハーサル風景である。

「喉乾いたな……ビールだあ?小便じゃねえか!ガソリン持って来い!!」

そう言って渡されたウイスキーをストレートで空けると、間髪入れずに叫ぶ。

「次は分かってるだろうな?ニトロだニトロ!……遅え!!」

そうやってふんだくったスピリタス(alc.96%)に一度トランペットのマウスピースを浸してからやおら飲み干し、血走った目で口元に笑みを浮かべながらトランペット本体にマウスピースをセットする。この時には既に即時対応が可能な状態でフットペダルに足が掛かっているのである。下手な動きを見せるな。




何卒、よろしくお願い致します。
1月1日から2日にかけて静岡の実家で一泊。その間に掛川花鳥園に行って来た。何年か前からフクロウやミミズクで有名な植物園兼動物園としてテレビでも登場するそうで、1日3回のショーに、フクロウやワシを手に留まらせてもらえるコーナー、あと、ドクターフィッシュ(ガラ=ルファ)が放してある水場に手足を漬けるコーナーなどなど、みどころ満載である。お近くに行かれる事があれば、ぜひ立ち寄られることをお薦めしたい。

花鳥園からの帰りには地元の喫茶店に寄った。個人経営のお店で1月2日で開いてるのだから助かるが、本当のところは最初素通りした。さすがに他のお店が開いてなくて引き返して入ったのである。それが MAM'SELLE という喫茶店。私が通っていた中学校に近く、高校卒業まではよく意識にのぼったお店だが、大人の雰囲気漂うお店でとても足を踏み入れることが出来なかった。ただ一回だけ20年くらい前に、高校OBが出演するコンサートで入ったことがあるのみ。それで今回寄ってみたらとても感じが良く、それでいて良く見ると気合いが入ったジャズ喫茶で驚いた。帰省の折にはぜひ立ち寄りたいと思っている。