まず近年脚光を浴びたのが、ニンテンドー DSiでリリースされた「プチコン」である。簡単に説明すると、WindowsやMacが普及し始めるより何年も昔、もちろんインターネットなんて無い時代のパソコンで一般的だったプログラミング(特にゲーム用途)の雰囲気をこれでもかと盛り込んだプログラミング用のソフト。去年「プチコンmkII」になって大幅に機能が拡張された。残念ながら私は家庭用ゲーム機を所有していないので実機に触れたことが無いが、初代から遊び心が溢れ出まくっており、スタッフのたぎる想いを目一杯詰め込んだ渾身の商品であろう。公式サイトのみならず、他の情報ソースからも伝わってきている。
続いては音楽の分野が発端。プチコンと同じくニンテンドーDSiでリリースされた、アナログシンセサイザーを模した音楽作りが楽しめる「DS-10」。動画サイトでも人気となり、その後も往年のシンセサイザーをiPhone/iPad上に再現してきた実績を誇るDETUNE社の商品である。その会社が今年満を持してリリースしたのは、なんとポケットコンピューターを再現する「DPC-100」である。ポケットコンピューターとは今や絶滅危惧種で、SHARPが教育機関向けに1機種「PC-G850VS」をリリースしているのみ。初めから数々の数式を内蔵した関数電卓と違い、自らプログラミングすることで機能を増やすことが出来る点が最大の特徴となっている。機能と書いたが、ゲームもその1つ。というかメイン。最盛期には複数の機種にわたって雑誌にゲームプログラムが掲載された。なお、このアプリについても私はiPhoneやiPadを持ち合わせておらず、実機に触れたことが無い。
そんなニンテンドーDSiもiPhone/iPadも持っていない私が手にしているのはAndroidのスマートフォン。iOS製品と異なりいろいろユルいと言われてきているAndroidのアプリに、単体でプログラミングが可能なものがある。その中で私が最高だと感じているのが「C4droid」(有料)。Androidのスマホ単体でC言語のプログラムを書いて実行することが可能で、別途プラグインを追加すると、サンプルにテトリスや「DOSBox」が付いてくる。実のところ画面が小さいスマホではタッチ式のキーボードで入力するのが辛そうだが、私はわざわざキーボード内蔵の機種を選んだのでだいぶ快適に使えている。
なぜこんなソフトウエアが飽きもせずリリースされるのか。そこに懐古趣味があるのは当然否定できないけれども、必ず実用性が伴っている点が重要だと思う。ここで言う実用性というのは、例えばインターネットに接続して聞きたい音楽をダウンロード出来るとかいった現実的な実用性とちょっと違う。アプリストアに出回っている立派な物は無理にしても、そういう単機能のアプリではなく何にでもなり得る可能性を秘めたツールといった物。それで作って出来た物を利用することが目的だけれど、作ること自体もまた楽しい目的となる(万人には伝わらない)のが良いじゃないか!と思っている。特にプログラミング言語Cという奴はあらゆるコンピュータで使いまわしが出来るところが強みで、今日の半日は、まずメインのPCで書いて動くのを確認して、そのプログラムをスマホに転送したらそのまま動いたので喜びにうち震えていたのである。今後、スマホだけでプチプチとプログラムを書いても同じように動くのだ。
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