2010年12月12日日曜日

観客

11月27日の事になるが、第24回公園コンサートを鑑賞して来た。
公園コンサートそのものの詳細はリンク先をご覧頂くとして、今回鑑賞したのは「9回の逆進がある列車移動」という作品である。ある規則に従って列車移動を繰り返すというもので、その上演を鑑賞する為には観客である私も出演者といっしょに移動する必要がある。つまり、観客でありながら作品を上演している事にもなり、メンタル面に違いはあれど外見上は出演者との違いがないという、ちょっと不思議なコンサート。
午後2時に上野駅から高崎線に乗車してコンサートが開演。神田聡•齋藤祐平•直嶋岳史の3氏からやや距離を取りつつ鑑賞するのだが、リラックスした雰囲気で電車に揺られる様を見ているのである。逆進する場面では駅で降車して乗り換えるのだが、途中、ホームをまたぐ必要がありながら時間が1分しかないというところがあった。緩急ある展開である。
終演は午後6時少し前。11月の終盤とあって日が落ちて気温も下がり、ずしっとした疲労感の中で完遂した。終わってみて感じたことは、やはり、客席に座ってるだけでは味わえない達成感である。最後の逆進が終わって上野駅のホームに降り、それを以て演奏を終えた神田聡•齋藤祐平•直嶋岳史の3氏に拍手を贈ったのだが、自然とその手に力が籠る。打ち上げが盛り上がったのは言うまでもない。


話は変わって、ジャミンat都立大学でのフリーセッション。
12月5日、私にとって2回目のセッション参加。午後7時の開演で時間に合わせて行くのだが、トリオの3名を除いて、私で3人目くらいである。それから徐々にプレイヤーが増えて来て、夜10時ごろには10名を超えていた。楽器は私がトランペットで、サックス•フルート•ギター•ウッドベース•ピアノ•EWIと多彩で、前回からすっかり名物となった女性プレイヤーは、サックスの他に民族楽器の笛にカズー、それにスキャットなど縦横無尽である。ただ、興に乗って居ても立ってもいられなくなる質の人らしく、椅子を立ったり座ったり、テナーサックスを首にかけたり外したり、心中を察するとこっちも締めつけられる思いがしたが、ついに我慢出来ず勝手に出て行って演奏に加わってしまった。その時はジャズのスタンダード曲の演奏中だったのだが、そこにフリーインプロで割り込みをかけた形になってしまい、私は白けてしまった。私より知識も演奏の力量も上なのに、もったいない……
また、この日はジャズピアニストの鶴巻有希子さんが来て下さった。ピアノを使ったワークショップ「ピアノアピ」が「2pf」だった時の参加者で、その時にピアノ同士で共演させて頂いたことがあるのだが、ワークショップを離れて私がトランペットでご一緒するのは初の事である。鶴巻さんはドラムが大ベテランの藤井信雄氏のピアノトリオでリーダーを務めており、そんな方とのセッションでも私の方はいつも通りのテンパリ気味で精一杯の演奏となった。

0 件のコメント:

コメントを投稿